
止まらない、新型コロナウイルスの感染拡大……。その対策として政府は再び、首都圏の1都3県を対象に緊急事態宣言を出すことを決定しました。そこでここでは、一度目の緊急事態宣言が発令された2020年の春の様子《※1》を振り返りながら、結婚式に招待されたゲストの本音をさぐります。
《※1》情報提供元(外部リンク):結婚式に関する調査リリースvol.7〜新型コロナの影響による実情調査/株式会社リクシィ
昨年の発令後、結婚式はどうなった?
まずは、昨年の感染拡大が広がってきた2020年の3月以降の様子から。この時期に結婚式を予定していた新郎新婦の多くは、“延期”を選択しました。特に緊急事態宣言が発令された4月16日以降は、結婚式場側からも新郎新婦に“延期”を促すことに。結果的に春婚のほとんどは実施されることなく、新郎新婦にとって、とてもつらいシーズンとなりました。
結婚式の延期時期は、半年後の秋や1年後の同時期を選ぶ新郎新婦がもっとも多く、その理由は『春同様に気候がよいこと』や『新型コロナが落ち着いているだろう』という予測にもとづいたものでした。実際に半年後に延期された結婚式のほとんどは、無事に執り行われています。
今回の緊急事態宣言の発令後にも同様の動きがおこると予想されており、すでに結婚式場には「結婚式を延期したい」という新郎新婦からの問い合わせが届き始めています。
34%のゲストが、出席に後ろ向き
次に、コロナ禍で結婚式に招待されたゲストの気持ちを2020年5月にリサーチした結果を見てみます。
「出席したくない」という気持ちと、「分からない」という迷いも含めると、34.4%のゲストが結婚式の出席に後ろ向き。「出席したい」という回答は約66%もありますが、これは一度目の緊急事態宣言前(2020年3月)に実施された同調査《※2》に比べて16%も減少した数字です。
というのも、昨春の結婚式では「ドタキャンが10人単位で出た」「招待状のほとんどが欠席の返事だった」というのも現実。これは、Beforeコロナの結婚式には考えられなかったエピソードだと言えるでしょう。遠方からのゲストはお招きしないとか、ごく身近な人たちだけを集めた少人数婚にするなど、結婚式の直前でスタイルを変更する新郎新婦も多数いました。
《※2》情報提供元(外部リンク):結婚式に関する調査リリースvol.5 新型コロナの影響による実情調査/株式会社リクシィ
『感染対策』を求められる結婚式
ゲストが結婚式に求めることも、調査で明らかになっています。
リサーチに参加した過半数が、
●体調管理(全参加者への体温測定等)55.0%
●手指消毒設備の設置 54.6%
を挙げています。
またクロークや共有スペースでの混雑を避けられる環境で飛沫感染を防ぐことや、ソーシャルディスタンスを保てることも約50%の人たちがリクエストしています。やはり『衛生管理』や『感染防止策』の徹底が求められているようです。
結婚式のニューノーマルとは?
昨年の1月には、予想もつかなかったWithコロナ時代への突入。結婚式におけるニューノーマルとは、いったいどんなものでしょうか?
席の配置を工夫してソーシャルディスタンスを保ったり、アクリルパネルなどを用いてゲスト同士の間を仕切ったりするなどの感染対策は、ゲストにかなり前向きに受け入れられています。また、式場スタッフやゲストがマスクをしながら結婚式に臨んだり、余興や集合写真ナシの披露宴も、理解されているのが現状です。
結婚式場と一体になって、感染対策を徹底しながらゲストを迎え入れることが、新時代の結婚式と言えるでしょう。
一方で、オンライン結婚式には抵抗があるゲストが多いよう。年齢層が上がるにつれ、その傾向は強くなっています。
結婚式の魅力には、
●普段会えない人に会えるのが楽しみ
●直接ウエディングドレス姿を見たい
●みんなでお食事やお酒を楽しみたい
●結婚式の非日常感をリアル感じたい
という、オンラインでは味わえないものが多いのも事実。オンライン結婚式を選ぶ際には、こうしたゲストの気持ちを考えてみることも大切です。
二度目の緊急事態宣言が発令されることで、結婚式は“不要不急”と捉えられることも少なくありません。大切な1日が新郎新婦やゲストの方々にとって、思い出に残る時間となるためにも、正しくゲストのニーズを理解する必要がありそうです。
【調査概要】
1. 調査対象: 2020年7月以降に結婚式へ列席予定の20~50代男女
2. 調査方法: インターネットリサーチ
3. 調査期間: 2020年5月29日〜2020年6月5日
4. 有効回答者数:297名
5. 回答者の属性:【性別】男性:57.9%、女性:42.1%【年代】20代:50.2%、30代:30.9%、40代:10.1%、50代:8.7%